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長期投資のための(てきとう)企業・業績分析を垂れ流すブログ

【決算分析】3830 ギガプライズ(2023年3月期 第1四半期決算)

企業概要

不動産ITサービス会社、フリービットの子会社。マンション向けインターネットサービスのHomeIT事業(集合住宅向けISP、防犯・監視カメラ、電子錠、不動産賃貸管理ソフト開発・販売)を展開。マンションデベロッパーや不動産管理会社等と提携、マンションのインターネット導入から利用・保守までのサポート、監視カメラ・VDRの販売保守、不動産賃貸管理ソフト販売など。集合住宅向けISPのサービス提供戸数は82万戸超。家電コントロール・スマートロックなどIoT分野に注力。2013年システム開発事業をフリービットに譲渡。2017年ナーブ社(VR開発)・ユーエムイー社(IoTサービス)と資本業務提携、不動産仲介をベースにITを利用した不動産Tech業務に参入。2020年NECネッツエスアイ<1973>と集合住宅向けISPサービス「SPES」の販売を開始、イオンハウジング事業のフォーメンバーズを譲渡。主要取引先はD.U-NET、大東建託パートナーズ、大東建託

業績から

  • 二桁増収増益と好調
    • マンションISPのランニング売上増に加えてコスト低減により営業利益率は15%を超えている
  • 不動産事業も1Qから黒字転換
    • 利益的には小さいものの徐々に拡大中
  • 昨年度から本格的に開始したマンションISPとの相性が良いクラウドカメラのソリューションサービスも順調増っぽい
    • こちらもマンションISPと同様にランニングで稼ぐ収益構造
  • 有価証券の特損が5000万程度あり
    • なければ純利益は4.3億の前年比+35.6%程度

指標値から

  • 流石にこの業績でこの指標値なら割安といっていいはず
  • ROEは30%程度
    • フォーメンバーズの買収で財務が傷んだ影響もあり一時資本効率はもっと高くなっていたが…
    • 大きな投資も不要で株主還元も積極では無いことからROEは悪化傾向ではある

チャートから

  • ここから株価の復活はあるか

定性的な面から

ポジティブ

  • ランニングが売上の7割を占めており2Q以降も安定して利益は創出できる
  • 新商品のクラウドカメラソリューションが好調に推移
    • マンションISPとセットで売れるものであり、1契約あたりのUp Sellが狙える

ネガティブ

  • ランニングの売上が大きいため、年間15万戸による増収効果は率的には徐々に弱くなっていく(一定額を上積み)
  • それほど大きくはないが、ここ数年と比較すると計画に対して1QでのマンションISPの増加戸数の進捗が悪い
    • 前年度29.1%、前前年度34.4%に対して今年度は25.2%(導入数でなくあくまで年初の計画に対して)

その他

  • 大規模分譲マンションへのISPサービス導入、イベントでの通信環境提供と新たな稼ぎ場所を模索中
  • 今回から短信にてイニシャル(一時点で移転される財又はサービス)、ランニング(一定の期間にわたり移転される財又はサービス)の額がわかるように示してくれている模様