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長期投資のための(てきとう)企業・業績分析を垂れ流すブログ

【決算分析】3830 ギガプライズ (2022年3月期 第2四半期決算)

企業概要

不動産ITサービス会社、フリービットの子会社。マンション向けインターネットサービスのHomeIT事業(集合住宅向けISPWi-Fi、防犯・監視カメラ、不動産賃貸管理ソフト開発・販売)を展開。マンションデベロッパーや不動産管理会社等と提携、マンションのインターネット導入から利用・保守までのサポート、監視カメラ・VDRの販売保守、不動産賃貸管理ソフト販売など。集合住宅向けISPのサービス提供戸数は74万戸超。家電コントロール・スマートロックなどIoT分野に注力。2013年システム開発事業をフリービットに譲渡。2017年ナーブ社(VR開発)・ユーエムイー社(IoTサービス)と資本業務提携、不動産仲介をベースにITを利用した不動産Tech業務に参入。2020年NECネッツエスアイ<1973>と集合住宅向けISPサービス「SPES」の販売を開始、イオンハウジング事業のフォーメンバーズを譲渡。主要取引先はD.U-NET、大東建託パートナーズ、大東建託

業績から

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  • 2Qは昨年比で売上・利益はトントン程度
  • 営業利益率は12%程度と昨年度2Q単体より悪化しているが今年度1Qとは同程度
  • 2Q単体としては前年度比で大幅減収・減益
    • 営業利益は5億と歴代2番目の数字。一昨年度より増加はしているが2年でのランニングの積み上げを考えると今期はイニシャルの減少がかなり影響した
  • イニシャル売上は昨年度比で1.4億減で、営業利益は1.53億減と売上減にプラスしてコスト増が発生
    • イニシャルの急減速が売上、利益減の主要因なためその原因はかなり気になるところ
  • ランニング売上増は順調に見えるが昨年度の増加戸数を考えると利益は少し物足りない感じがする
    • 売上についてはきっちり増加しているが利益はあまり増えず
  • マンション増加戸数は2Qは31051戸増。前年度は37065戸増であるため、前年度と比べると6014戸減
    • 2Qでの増加数としては前年度より減ではあるが歴代で2番目の増加数

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  • 不動産事業の利益がわずかながら黒字化
  • ここまで好調だったマンションISPの利益が前年度比で減

指標値から

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  • 2Qの業績数字であればEV/EBITDA8.8倍は妥当かやや高か…
    • 3Qで利益の増加傾向が再度確認されれば割安とは言える
  • 自己資本比率は42.8%と前年度比で8%改善。
    • 基本大きな額の投資は不要であるため自己資本比率は改善していくと思われる
  • 流動比率は236%と十分

チャートから

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  • チャートは大きなボックスだけど今回の業績だと多分下っすね…

定性的な面から

ポジティブ

  • 増加戸数については昨年度比では厳しい数字に見えるが増加戸数としてはまだまだ大きい

ネガティブ

  • ストックビジネスでキャッシュが積み上がるビジネスであるにも関わらず配当は渋い
  • 全体的にコスト増が目立つ(保守費用、外部委託費、販管費等)

その他

  • 東証への鞍替えIRが待たれる
  • 前年度が好調だったということもあるが、3Qで数字(売上や利益)が戻るかについてはかなり重要
    • ちょうど悪いタイミングだっただけなのか…
  • ちょうどコロナの影響が出るタイミングか…
    • 受注から完成まではラグがあるためマンション販売の営業ができない影響か
    • コロナの影響とすると1年くらいは厳しいか?